趣旨・設立までの経過

■趣旨

彦根市芹橋二丁目は江戸時代に彦根藩の善利組の足軽屋敷が置かれ、幅員2.7mの細い街路で整然と仕切られたまち並みが残る地区で、現在でも江戸時代に造られた足軽屋敷が30数件残されており全国的に見ても珍しく、歴史的にも重要な地区です。
しかしながら、この細い街路等が原因となって、現代の生活様式には適合できないと考えられた時期に若者が地区外へ流出し、その結果高齢化が進むと同時に空き家や空地が増加し、地域の防犯・防災面での問題が生じてきています。
また、空き家の放置、増加は地域の活力を削ぎ、景観上も好ましくないため、空き家の解消およびまち並みの修景を通してコミュニティの活性化を図る事業を実施していきたいと考え、「特定非営利活動法人 善利組まちづくりネット」を設立いたしました。

■設立までの経過

芹橋二丁目では、足軽組屋敷の保存を目的とした文化財指定や景観重要建造物、歴史的風致形成建造物の指定も多くあり、この地域特有の歴史を活かしたまちづくりを進めていく組織として、これまで有志の方が「彦根辻番所の会」を組織し、様々な事業を実施してきました。
また、行政においては、「地域独自のまちづくり」を推進する組織に対して支援することで地域の活性化を図ることとしており、特に芹橋二丁目は、彦根市の「歴史的まちなみ保存の先導地区」に位置づけられ、これまでの「彦根辻番所の会」の活動からステップアップし、芹橋二丁目全体のまちづくりを考える組織として、芹橋二丁目内の3つの自治会を巻き込んだ「芹橋二丁目まちづくり懇話会」が結成され、この地域のまちづくりを本格的に考える体制を整えました。そこからの提言で、新たに芹橋二丁目自主防災会を立ち上げ、また3つの自治会の合併へと至りました。その後、「まちづくり懇話会」は「芹橋二丁目自治会 まちづくり部会」となっています。
ところが、現在の自治会活動では空き家や空地を解消するために建物や土地を所有した事業を展開するには限界があり、今後継続的な事業を展開し、地域住民とともに歩む団体としての運営を強化するためNPO法人化の検討を始め、平成30年12月2日に設立総会を開催しました。